ある日の獨楽庵 – 小唄稽古(三味線)

獨楽庵では月2回(基本第二、第四木曜日)に小唄松峰派家元 松峰照師匠に出稽古にいらして頂いています。「小唄の稽古」と切り出すと「いやあ、俺(わたし)は音痴だから・・・」と逃げ出す方が少なくないのですが、でしたら三味線は如何でしょう。小唄の三味線は、唯一撥を使わず指で弾きます(爪弾き)。綺麗な音を出すのは難しですが、とりあえず音は出せますので、三味線を抱えたその日から曲を稽古することができます。

稽古はこんな感じです。興味のある方は、ぜひ見学にいらしてください。

今日の獨楽庵 – 2024年12月22日 夜咄風小茶事

今日の獨楽庵は、三名(会員様と2名のお連様)をお迎えしました。17時席入りの「夜咄」小茶事。汲み出しには、体の暖まるものと言うことで甘酒を。膳出しの前に点出しでお薄一服。お向も暖かいものと、昨日に続いて茶碗蒸し。いつもの海老真薯と鮭の幽庵焼き。お菓子は、饅頭を温めて。

席を移動し、獨楽庵で続き薄茶。茶入は、鈍翁好みの大夫棗。品川東海寺の沢庵遺愛の松で鈍翁が喜三郎に作らせたもの。茶碗は高橋箒庵手造り。今月12日は箒庵、28日は鈍翁の命日にて。茶杓は、高橋箒庵作。鈍翁の九十歳誕生日に。銘「賀」。替茶碗は、野崎幻庵作。

17時席入で陽も残っていることから、夜咄のハイライトである「手燭の交換」はなく、初座も電灯と暖房付。後座の獨楽庵では電灯を消して蝋燭の灯りだけ。気温が急に下がったので手焙りでおもてなし。普段から獨楽庵では電灯を消しているが、昼まであれば障子から光が漏れる。夜ならではの真っ暗な茶室と蝋燭の灯り。手燭の交換も、蝋燭と短けいの灯りでの懐石も、炭点前もないが、夜咄のエッセンスは味わっていただけたのではないかと思う。

しばらくは、17時の席入を受け付けています。

今日の獨楽庵 – 2024年12月21日

今日の獨楽庵は、3名のお客様をお迎えしました。午後3時席入でしたので、薄茶の頃には日も暮れていますので、変則ですが「夜咄」の趣向を取りいれてみました。

まずは、汲み出しには白湯ではなく甘酒を。一汁三菜の懐石ではなるべく温かいものをということで、向付には茶碗蒸しをお出ししました。御茶は太柱席(獨楽庵)で差し上げましたが、通常ですと濃茶は蝋燭の灯りだけ。薄茶になると電灯つけていましたが、今日は終始蝋燭の灯り。手燭を近づけての道具拝見は、なかなか風情のあるものです。

遅い時間の席入では、しばらくこの趣向でいこうと思います。暗さをご馳走に。