今日の獨楽庵|2026年4月10日

4月は気候からしても、炉の名残の季節です。冬の間、炉中の炭の灯りや釜から立ち上る湯気で、我々の気持ちを和らげてくれた囲炉裏とも、しばしお別れの季節やってきます。

獨楽庵では、炉の名残を楽しむために「茶飯釜」の茶事を催しました。3月の後半から2、3週間をかけて、合計12回の茶飯釜茶事を催しました。茶飯釜を通じて分かったことは、初座と後座の位置付けです。

初座の懐石(今回は茶飯釜でしたが)では、酒が入ることもあり、和やかな対話が繰り広げられます。文字通り、言葉を介した対話です。それに対して、後座では「無言」の対話がなされます。私は、基本的に無言の対話にはナガティブなのですが、初座があっての後座での無言のコミュニケーションは”あり”だと思いました。

今日の獨楽庵|2026年4月4日

3月26日から『炉の名残の茶飯釜』と称して、第4回 倶楽茶会を開催してきました。倶楽茶会とは、会員(と、会員のお連れさま)限定の「獨楽庵茶会」に対して、「倶楽茶会」はどなたでも気楽に参加できる大寄せ形式の茶会です。

今回は、茶飯釜の茶事の趣向で行いました。茶飯釜とは、一つの釜でご飯を炊き、湯を沸かして茶を喫するという茶事です。歴史的に、いつ頃成立したかは未だ勉強不足でわからないのですが、「不時の茶事」の一形態として発展したものとは考えています。「不時」の茶事とは、約束なしに、つまり“ノーアポ“でお客様がお見えになった際の茶事です。ノーアポですから、いつものような懐石を用意することは到底できません。ですから、とっさの判断で勝手にある材料をあしらって急拵えの懐石(あるいは「おしのぎ」)を用意し、茶の湯を始めるのですが、せめてご飯だけはお客様の面前て炊いて、それをご馳走にしようという趣向です。

倶楽茶会では、予約を必須としましたので、「不時」ではありません。懐石も準備する余裕がありました。ですから、茶飯釜本来の醍醐味である、亭主の機転が試される場ではありませんでした。

果たして、お客様に茶飯釜の醍醐味を伝えることはできたのでしょうか。

亭主の機転ではなく、アタフタぶりは十分伝わったとは思いますが(汗)

今日の獨楽庵|2026年4月2日

時の経つのは早いもので、令和8年もすでに4分の1が経過しました。

3月末から4月初旬にかけて、獨楽庵では「炉の名残の茶飯釜」と称して、連日茶飯釜の茶事をしています。3月の末に前半として4日間開催し、現在は後半を開催しています。
「茶飯釜」と言いますと、「幻の茶事」というイメージをお持ちの方が多いようです。確かに日常的に行う茶事ではありませんので「幻」であるかもしれません。しかし、「謎のベールに包まれた」とか「神秘的」な茶事では“全く“ありません。

ただ、一般的な茶事からは頭の切り替えが必要です。まず、予定した通りに事が運びません(苦笑) 炭の状態遺憾で、ご飯が炊きあがる時間に30分ほどもズレが生じます。このズレをどうあしらうか。ここが亭主の器量の発揮時です。

これに限らず、茶飯釜ではハプニングはつきものです。ハプニング、亭主の冷や汗を含めて、春の一日、肩の力を抜いてお茶を楽しもうというのが「茶飯釜」だと“勝手に“思っています。

茶飯釜が終わると、そろそろ風炉の季節になります。

今年、獨楽庵では太柱席(「獨楽庵』)では、一年を通じて炉の設えにしようと考えています。やはり、炉の風情は良いものですし、よほどの長時間でなければ、夏の酷暑日を除き炉で茶を喫することはできるかもしれません。

とは言っているものの、実は右勝手(逆勝手)の風炉の点前が怪しいだけなのです。