「獨楽庵友の会」会員様向けのメインの活動です。
一汁三菜のミニマルな懐石による、コンパクトな茶事です。今日、茶の湯の現場は「大寄せ茶会」と「茶事」が中心です。「大寄せ茶会」は比較的新しい茶の湯の形式で、多くのお客様を一度に招いて開かれる茶会で、数十名、時には数百名が参加することもあります。会場内には複数の席が設けられ、お客様は複数の席を楽しむことができます。一方、「茶事」はよりパーソナルで、懐石料理、濃茶、薄茶が振る舞われる茶会で、「大寄せ茶会」が現れるまでは茶の湯の中心でした。大寄せ茶会とは異なり、少人数で親密なもてなしを特徴としています。
獨楽庵茶会は、「茶事」ですが、懐石料理は一汁三菜にとどめ、喫茶に重きを置いています。時間的にも2、3時間で完結します。
獨楽庵茶会の標準的な流れはつぎのとおりです。
11:00 初座(懐石)
<ある日のメニュー>
膳 向付 鯛の昆布締、炊き立ての白米、味噌汁
酒
煮物 海老真薯
焼物 鰤照焼
香物 奈良漬、沢庵
湯桶 お茶漬け
主菓子 季節の練切
12:15 中立(休憩)
12:30 後座(喫茶)小間席に移動して
濃茶
薄茶
14:00 終了
一汁三菜とは、味噌汁(汁)と三種類の酒肴という意味です。懐石には酒(日本酒)はつきものですので、特にお断りのない限り少量ですがお酒をお出します。この説明からもお気づきのとおり、懐石は腹を満たす食事ではありません。濃茶を飲む際に空腹を避けるのが目的です。
「小間」とは四畳半以下の狭い茶室をいいます。設計には堅苦しい規則はなく、その分自由な発想で、施主の好みが色濃く反映されます。
懐石でも小間での喫茶でも、椅子を用意します。気軽にご所望ください。