待ちに待った11月です。各所で、口切り、開炉の茶事で『茶人の正月』をお祝いしていることと思います。獨楽庵でも亥の日である11月7日に炉を開きました。現在、楓の間と船越の準備が整っています。太柱席こと獨楽庵は12月の開炉を目指して準備を進めています。
今日はお客様もなく静かな獨楽庵です。明日は、亭主が研修会に参加のため閉館です。日曜日から再開します。
待ちに待った11月です。各所で、口切り、開炉の茶事で『茶人の正月』をお祝いしていることと思います。獨楽庵でも亥の日である11月7日に炉を開きました。現在、楓の間と船越の準備が整っています。太柱席こと獨楽庵は12月の開炉を目指して準備を進めています。
今日はお客様もなく静かな獨楽庵です。明日は、亭主が研修会に参加のため閉館です。日曜日から再開します。
朝から冷たい雨が降る八王子。獨楽庵の庭はしっとりと濡れて急に緑が生き生きと。まさに恵みの雨でした。今日の獨楽庵は一客一亭。数寄話に花が咲きました。やはり、一客一亭が、侘び茶の原点と再確認しました。こうなると、三畳台目でも冗長に感じます。もっとタイトに。一客一亭には、一畳台目がふさわしいのではないでしょうか。これまで使われてこなかった、利休好みの一畳台目席。今年は、積極的に使ってみようと思います。
初座の掛け物は引き続き、大徳寺祥山和尚の『破沙盆』。懐石は、向付にほたて貝柱の昆布締め。煮物は海老真薯。焼き物は鮭の西京付け。菓子は、定番の旭苑「初霜」。後座は船越で。床に宗徧流二世・山田宗引の竹二重伐。山田宗徧は、『茶道便蒙抄』で二重伐は上に花と。下は「入れずとも苦しからず」。これも、他流のお客様との話のタネに。釜は、肩衝。炉縁は南禅寺古材。流祖宗徧は、炉縁について節分までは塗り。立春からは洗縁(生地)と。春になると塵、埃がたつから。炉縁を洗えということか。しかし、侘び茶人は通期で掻き合わせでよいと。侘び茶人は塗りと生地と、二つの炉縁を所持することはできないから。
茶入れは、北村裕庵所持の鷲棗。薄茶盛は、阿古陀。茶平一斎造。水壺は大胆な造形の志野。茶碗は、関白・鷹司政通公の赤楽。一客に適した小ぶりな楽茶碗。
つくづく、現代陶芸家の茶碗は大き過ぎると思う。やはり、芸術家としての血が騒ぐのだろうか。職人に徹した端正で”小ぶり”な茶碗を見つけたいと思う。
今日の獨楽庵は、11時より友の会の正会員様と3名のお連れ様をお迎えしました。軸は大徳寺・祥山和尚一行「破沙盆」。懐石はいつものとおり、一汁三菜の侘び仕立て。今日は、飯、汁(里芋入り)、向付(鯛の昆布締)、煮物椀(海老真薯)、焼物(鮭の西京漬け)、香の物、湯桶でした。菓子は、獨楽庵の定番、西八王子『旭苑』の「山茶花」。楓の間で懐石を差し上げた後、中立。
後座は、三畳台目の船越席にて。床に、宗徧流二世家元・山田宗引の竹二重伐に、白玉椿。釜は肩衝、葵紋。水壺は大胆な造形の志野。茶入は、鈍翁「大夫棗」。東海寺の沢庵和尚遺愛の松をもって渡辺喜三郎作。茶碗は、鷹司政通公の小ぶりの楽茶碗。手作りか。濃茶は宗徧流家元・幽々斎好み「九重の昔」。丸久小山園詰。替茶碗は伊羅保。薄茶盛は先日の建長寺でも使用した阿古陀。輪島・茶平一斎造。薄茶は、濃茶と同じく幽々斎好み「四方の昔」。丸久小山園詰。
獨楽庵茶会は、一般的な茶事と比べ、懐石をシンプルにし亭主向え付け、初炭・後炭を省略したコンパクトな構成とし、その分茶席での対話を充実しようと考えています。