獨楽庵の梅が一輪咲きました。去年より10日以上遅い開花です。
小唄「梅一輪」
“梅一輪 一輪ずつに鶯の歌い初め候 春の景色もととのうままに 実は逢いたくなったのさ“
出だしは、松尾芭蕉の弟子・服部嵐雪の「梅一輪 一輪ごとのあたたかさ」から。格調高く始まる。梅が一輪また一輪と花開くとともに、どこからか鶯の歌い初めが聞こえてくる。春まだ浅き気分が伝わる。で、なんだかんだ言い訳しながら、「実は逢いたくなった」という本心。しかし、そこは逢いたいという気持ちを抑えつつ、「逢いたくなったのさ」と。最後の「さ」がこの唄の肝かもしれない。
0