元来のビール好きですが、ここ数年は糖質の摂取を控えるため敬遠気味です。飲みに出ても、ビールは最初の一杯に止めるようにしています。そこで、最近の傾向ですが、量より質に転化。要は、ビールがぶ飲みから、質の高いビールを楽しむという方向です。
質の高いビールというと、サッポロ→エビス と思われるかもしれませんが、それより異次元のビールがあります。「クラフトビール」と呼ばれている、小規模醸造家が造るこだわりのビールです。数年前までは、国内産のクラフトビールは稀て、輸入ビールが主流でしたが、近年では国内でも超個性的なビールを造る醸造家(ブルワー)が増えてきました。地元八王子でも、クラフトビールを提供する店が徐々に増えています。今では、知る限り五軒の店があり、ブルワーも2社活躍しています。
rビールには無限とも思われるスタイルがありますが、大きくラガー(下面発酵)とエール(上面発酵)に分けられます。日本の大手のビールはもれなくラガースタイルです。ラガーは澄んだ味わいとキレ特徴ですが、製造はとても難しいと聞いています。とあるクラフトビール界のリーダーは、「帝国ホテルのコンソメスープ」に例えました。これに対して、エールは比較的造り安く、小規模醸造家に向いていると言われています。その中でも主流はペールエール。イギリスのパブでビールといえば、ほぼペールエールというくらい愛されているスタイルです。帝国時代、ビール好きのイギリス人はインドまでペールエールを運びたかったのですが、赤道を超えて品質を保つことができませんでした。そこで考え出されたのが、ホップを大量に投入するということ。そうして生まれたのが、インディア・ペールエール。インド向けのペール・エールということでしょうか。ホップを効かせたことによる、華やかな香、味わい、苦味が特徴です。
そのインディア・ペールエールは、IPAと略されることも多く、今ではクラフトビールのスタンダードとして多くのビール通に愛されています。そこにさらにホップを追加投入したのが、ヘイジーIPA。ヘイジーとは濁ったという意味です。ものによっては「トロピカル」と表現されるくらい華やかな香と味わいが特徴です。これからの寒い時期、私的にはヘイジーIPAがファースト・チョイスです。
写真は、クラフトビール好きの聖地、Antenna America が東京駅八重洲地下街に開いた2号店。