去る12月5日、新宿・柿伝ギャラリーで開催されていた『藤ノ木土平展』を訪ねました。
酒器、懐石の器に紛れ数点の茶碗。斑唐津の茶碗が真っ先に目に止まり、即購入を決めてしまいました。白味の強い色合いも気に入ったし、何しろ土見せにケレン味が無い。「茶碗には茶を飲ませ、酒器には酒を飲ませよ」とは唐津在住の大先輩の言葉。
これから先、どのように変化するか。楽しみな器です。
去る12月5日、新宿・柿伝ギャラリーで開催されていた『藤ノ木土平展』を訪ねました。
酒器、懐石の器に紛れ数点の茶碗。斑唐津の茶碗が真っ先に目に止まり、即購入を決めてしまいました。白味の強い色合いも気に入ったし、何しろ土見せにケレン味が無い。「茶碗には茶を飲ませ、酒器には酒を飲ませよ」とは唐津在住の大先輩の言葉。
これから先、どのように変化するか。楽しみな器です。
大学4年間を過ごした東京小平市。駅前のとんかつ店「藤の木」は部活帰りの定番。まず生ビール大で喉を潤し、決まってチキンカツ。この店では、とんかつではなくチキンカツ。とんかつが不味いということはなく、普通に美味いのであるが、チキンカツが別格。ボリュームがありコスパが高いのも学生向き。
チキンカツというとムネ肉でパサパサした印象があるが、ここはおそらくモモ肉。皮と皮の下の脂肪が絶妙に香ばしく仕上がっていて、ジューシーかつサクサク感あり。個人的には日本一、いや宇宙一のチキンカツ。
学生の頃から通い続けている、理容店に散髪に行ったついでにランチ&ビール。味は大満足だが、ボリュームが還暦過ぎの胃袋には厳しい。好物を腹一杯食べられない。年はとりたくないものである。
山田宗編作の歌に「今日」がある。「さしあたることのはばかり思へただ きのふはすぎつあすは知らねば」
私ごとであるが、10月14日に東京渋谷・セルリアン能楽堂にて開催された素人会で能『橋弁慶』のシテを勤め、その翌週には土日二日間に渡る流儀の茶会を仕切り、その三日後には家元献茶式のため伊勢神宮へ。帰京して、4日後には小唄で準師範を頂く。その間、茶室を風炉から炉に切り替え、「開炉の茶会」を開催。その合間に、地元町会の街道祭りで綿菓子作り、等々。そんな目まぐるしい毎日。「さしあたること」に集中することでなんとか乗り切ることに。何度、この歌のありがたさを痛感したことか。
しかしながら、山田宗徧は決して「行き当たりばったりの人」ではない。周到に準備を重ね、万端以上の準備を持って事にあたる人である(と、思う)。その山田宗徧を持ってして「さしあたることのはばかり思へただ」である。物事に流されて、とりあえず目前の要件をこなしていく・・・ということではない。準備に準備を重ねて、それでも「明日は知らねば」の心境なのである。