松峰小唄『雪の南部坂』

赤穂浪士討入、忠臣蔵に関連した小唄がもうひとつありました。灯台下暗し。茂木幸子作詞、初代松峰照作曲『雪の南部坂』(昭和61年)です。

これも松峰派を代表す大曲(小唄の大曲というのも変ですが)で、題名のとおり忠臣蔵の名場面のひとつである「南部坂の別れ」を唄った作品です。

”降りしきる雪は巴の南部坂 寺坂一人共に連れ 今宵に迫る討入に 他ながらのいとまごい (セリフ)「おお、蔵之助か 久しゅう待ちかねました」 昔に変わる御姿 思わずはっと胸せまり言うに言われぬ苦しさに (セリフ)戸田殿 この袱紗包は絵巻物 御機嫌直りしその頃にきっと開いて御目ににかける様」 瑤泉院の御嘆き その御涙背に受けて 一夜明くれば喜びに変われと打ち込む山鹿流”

セリフが特徴の松峰小唄ですが、この曲は特に多く曲のおおよそ半分がセリフです。それはさておき、松の廊下の事件のあと、浅野家はお取り潰しに。内匠頭の妻、瑤泉院は実家にひきとられますが、その実家が南部坂です。討入の当日、最後の別れに瑤泉院を訪ねた蔵之助は、吉良家の忍びの者がいることを用心して、討入のことは頭にないふりをして暇乞いをします。それを見た瑤泉院は腹をたてますが、蔵之助はいいわけすることもなく袱紗包を置いて屋敷を後にします。この袱紗包みこそ四十七士の連判状でした。

LINE、はじめました

LINEで「獨楽庵公式」アカウントを作成しました。

公式アカウントの使い方に不慣れなため、何ができるのか未知数ですが、まずはイベントの告知・参加者募集、「桑心会」など同好会、文化講座の申し込みに使えればと思っています。

獨楽庵では、年明けに小寄せの茶会(一組5名程度)を企画しています。ゆくゆくは、このようなイベントの告知や申し込みもLINEを活用できればと目論んでいます。何はともあれ、友達追加をお願いします。友だちの追加をお願いします。以下のQRコード、URLをお使いください。

公式アカウントですので、他の登録者にご自分のアカウントを知られることはありません。

友だち登録用URL
https://lin.ee/dS8pMPr

松峰小唄『呼子の女』

日曜日の義士茶会、その後の懇親会を堪能し、今日は呼子まで足を伸ばしました。呼子といえば、「イカ」。数あるイカ料理店から「萬坊」をチョイス。海中にある店で、客席は海中。窓の外を泳ぐ魚を眺めながらの「イカ三昧」でした。

先にも紹介しましたが、松峰小唄に『呼子の女』という作品があります。

「夕映の弁天島の瀬戸越えて 岸に大漁のカマス舟・・・」
写真の橋脚にある森が弁天島だと思います。そして、その弁天島の先は海道が狭くなっているので、これが「弁天島の瀬戸」でしょう。そして、歌詞のとおり、弁天島の瀬戸を通ると呼子港にはいります。ここまでは、歌詞どおり。しかし、漁船は、カマス舟ではなくイカ釣り漁船です。土産物店にはいっても、主力はイカで、カマスは見当たりません。この唄ができたころ(昭和50年代)は呼子はカマスの街だったのでしょうか。タクシーの運転手さんに尋ねてみましたが・・・

いつかは唐津のリゾートホテルではなく、呼子の旅館に宿し三味線を爪弾きながら、「呼子の女」を唄ってみたいなあと。