台風

ある天気予報番組で、今年酷暑が続いているのはフィリピン沖の海水温が高止まりしているからという説明を聞いた。例年であれば、台風(熱帯低気圧)が発生し海水温を奪っていくのであるが、今年はその発生数が少なくそのために海水温が高く(どういう理屈かわからないが)日本周辺の気温も高いらしい。確かに、ここ一ヶ月で立て続けに台風に見舞われているから忘れてしまいが地であるが、今年の台風は少ない。

今週は台風10号の日本列島上陸が予測されている。間違いないであろう。あとは、上陸地点が関西なのか東海なのかという違いだけだ。

獨楽庵では数日前にいわゆるゲリラ雷雨に見舞われた。1時間ほどの降雨でああったが施設の一部では浸水も危惧される状況にあった。しかし、雨が止むとあっという間に水が引いてしまう。コンクリートではなく土の上に建っているからであろうか。あるいは、この地点は浅川に近く大昔は河原だったのかもしれない。とにかく、水の引きは素早い。要は、そのすぐれた吸水能力を上回る降水量であったということであろう。

さて、台風10号。獨楽庵はどのように立ち向かうのであろうか。

芝ゆき会

八王子、いや今や東京を代表売る名妓にして、春日派の小唄、英芝流端歌の師匠である、めぐみさんこと春日とよ芝州ゆき師が、八王子で社中の発表会を開催する。もう10回を数えるそうだ。

私も派は異なるが小唄で出演させて頂くことになっている。めぐみさんの社中には、ロータリークラブの仲間も多いので、同好会の仲間に紛れて出演という感じ。出し物は、『未練酒』と『三日月眉』 『未練酒』は小唄松峰派の代表曲で、他流でも愛好されるかたが多い曲である。『三日月眉』は、花柳界でのおのろけ。当日、八王子にお立寄りの機会がありましたら、是非冷やかしにいらしてください。観覧無料とのことです。

日時 令和6年10月5日(土) 13時開演 16時頃閉演予定
於  八王子織物工業組合
   東京都八王子市八幡町11-2
    八王子駅より京王・西東京バスにて「織物組合」下車

B級能鑑賞法 その2

タイトルを見ていてはたと思った。このブログは、B級の能を鑑賞する方法ではない。能鑑賞方がB級であるということ。お間違えなく。

能の観続けていたある日、閃いた。能には「テンプレート」がある。それに気づいてからは、安心して能を鑑賞できるようになった。そのテンプレートとは次のようなものである。

まず、舞台にワキが登場する。時に、田舎の侍であったりすることもあるが、概ね僧侶である。大体は、⚪︎⚪︎を見たことがないので、思い切って旅にでることにしたらしい。⚪︎⚪︎は日本全国の名所であるが、半分くらいは都である。そして、ここが重要なのであるが、「急いで旅をしたので」予定よりも早く目的の地に到着してしまうのである。到着したところは、何故かいわく因縁のある場所であるのは、お決まり。旅人が休んでいると、橋掛から怪しい人が現れる。一人であることもあるし、ペアであることもある。

その“怪しい“人物は、旅人と話を始める。その地の因縁について。その“怪しい“人が、あまりに詳しいので不審に思った旅人が「あなたは誰?」と問うと、その怪しい人はスーッと消えてしまう。ここまでが前場。入れ違いに、その土地に住む人(アイ)が現れる。旅人が、「今、このような人にあったのだが・・・」と問いかけると、その土地に住む人は大抵「そのような人は知りません。“さりながら“このような話は聞いたことがあります」ともったいぶって話を始める。その内容が、実は先ほどの怪しい人物の素性につながるのである。こうして観客は、“怪しい人物“が何者かに気づくことができる。土地の物が去ると、後場。

橋掛から“怪しい“人物の本性が現れる。大抵は、何らかの因縁によって成仏できない霊である。そして、その霊は、なぜ自分が成仏できないのかを語る(舞う)。そして旅の人(大抵は僧侶)は回向を捧げ“怪しい人“は成仏して(満足して)引き上げる。めでたし、めでたし。

もちろん、能には他の形式もある。また、現在進行形で生きている人を主人公にしたものもある。しかし、概ね半分はこのテンプレートに則っていると思う。この「水戸黄門」的な安心感は、1時間半に及ぶ能を心安く観続けるために大いに役立っている。と、思うのはまさに「B級」たる所以であろう。