痛風〜その2〜

写真は元熊本大学医学部教授の納先生の著作の表紙である。先生は痛風が専門の医師であるが、ご自身が痛風発作を発症して依頼、ご自身を検体に毎日採血して尿酸値の推移を計測された。

その結果分かった事は、①酒を飲むと尿酸値は上がる。これは当然であるが、驚くべき(喜ぶべき?)は②酒を飲まなくても尿酸値は上がるということ。酒飲みにとって酒を断つことはストレスであるある。つまり、ストレスでも尿酸値は上がるのである。では、どうすれば尿酸値は安定(急激な乱高下が発作の引き金になりうるので)するのかというと、③日本酒換算で一合半を飲み続けるのが尿酸値を安定させるということである。

これは酒飲みにとってある意味吉報ではあるはが、日本酒換算で一合半で止めるのはかえってストレスになるのでは・・・と思うのである。

先生は一合半と仰るが、適量には個人差があるはずである。と、今日も酒場に向かうのである。

痛風

2日と空けずに晩酌を。それも始まりはいつもビール。当然痛風の恐怖と隣り合わせなのである。周囲からは、美味しいものに気をつけろ。ビールは止めろと、忠告を頂く。いずれも、「プリン体」が多い飲食物を慎めという意であろう。

しかし、ヒトの代謝メガニズムはプリン体を口から摂取したら、それがそのままヒトの血中のプリン体になるほど単純ではないのである。確かに一部は体内のプリン体になるだろうが、見落とされがちなのはアルコールを代謝した結果プリン体ができるという事実である。それも大量に。

であるから、プリン体が多いからといってもビールを忌避するのはナンセンスで、アルコールはプリン体が多いビールだろうが、プリン体が少ない焼酎だろうが、飲めば体内でプリン体が大量に生成されるのである。むしろビールには利尿作用があり、体内の尿酸の排出を助けてくれる。

と、嘯つつ今日も痛風の恐怖に怯えながらにビールを煽るのである。