松永耳庵生誕150年記念追善茶会

昨日(6月16日)は、獨楽庵もお休みをいただき、小田原・松永耳庵記念館で開催された『松永耳庵生誕150年記念追善茶会』にお邪魔しました。

「耳庵」では、本年2月の第一回倶楽茶会で獨楽庵席を担当いただいた小張あゆみ氏が席主。暑い中、空調のない「耳庵」でのお席ということで、略盆点前・冷水点で一服頂戴いたしました。いつもながら、小張氏のお席造りには感服いたします。今回も、草に徹した設えのなか古銅の耳付き花入が全体を引き締めていました。草の中の真は、緊張感とともに席主の心意気が感じられます。

会場では、常連さんをはじめ獨楽庵にご来庵された皆様とお会いすることができました。茶の湯の輪が広がっていることを嬉しく思いました。

薄茶

茶事における薄茶は、濃茶で締めたその茶事における感動や心の動きを主客が心を開いて語り合う場と考えています。ですから、亭主は客を引き留め、所望があれば何服でも薄茶を点て、お煮えが落ちれば、炭をついで名残を惜しみます。ですから、薄茶盛には薄茶をたっぷりと盛って持ち出すようにと教わりました。

大寄せ茶会では、時間の都合もありゆっくりと過ごせないのが残念なところですが、獨楽庵では大寄せの倶楽茶会以外は多くてもお客様は三名ですので、心置きなく薄茶を召し上がって対話を楽しんで頂きたいと思います。

薄茶点前の稽古では、詰め客までお茶が出たところで、茶碗に湯を注ぎ、「もう一服如何でしょうか?」と尋ねるように教わります。これに対して正客は「もう十分頂戴いたしました」と応えるように教わります。獨楽庵では、もし、もう一服薄茶を召し上がれるようでしたら、是非ご所望してください。

月釜

10日間の休館を挟み、昨日(6月13日)は半月ぶりに獨楽庵茶会を開きました。お馴染みのお客様2名とお連れ様。日中の気温が25度に近づきますと、空調のない小間席では少々火が鬱陶しくなりますので、昨日は八畳座敷の「楓の間」で、続き薄茶を差し上げました。席中は、最近品薄になっている抹茶話で盛り上がり、その後は宗徧流十一世家元・幽々斎宗匠お手作りの竹尺八花入を囲んで数寄話。亭主冥利でした。

本日(6月14日)は第2土曜日ですので「月釜」を開きました。初めて獨楽庵にお見えになる方ばかりでしたが、綺麗に整えられた庭を眺めながらのひと時を気に入って頂けたようです。

一汁三菜のミニマルな懐石による茶事「獨楽庵茶会」は、獨楽庵友の会の会員様を対象に開催しておりますが、「月釜」はどなたでも気軽に参加して頂けます。「茶道には興味はあるのだけれど、作法が・・・」という方にはぴったりのお茶席だと思います。

月釜は、毎月第2土曜日に開催しています。11時、12時半、14時の一日3席。季節の和菓子に続いて薄茶を一服差し上げます。作法など気にせずに、静寂な空間に身を置き、ひとときの安らぎの時間を如何ですか。

画像は、獨楽庵で常用している、市内千人町『旭苑』製の「あじさい」。少し冷やしてお出ししました。