今日の獨楽庵 – 2025年2月1日

早いもので今日から「如月」です。別名「梅見月」とも呼ばれるようです。獨楽庵、梅の木の蕾はかなり育ちましたが、開くのは来週あたりになりそうです。獨楽庵では、白梅が先に開き、紅梅が後を追います。

今月の獨楽庵はイベントが続きます。

2月16日(日)は、”獨楽庵風大寄せ茶会” 第一回倶楽茶会を開催します。「倶」は「獨」と反対に皆でともにという意味があります。「獨楽庵」では、気の置けない茶友同志の小規模な茶事を楽しんでいますが、時には初対面の方と同席して友達の輪を広げたいという声もありました。そのような声にお応えして、大勢でという意味を込めて「獨楽」ならぬ「倶楽(くらく)」茶会と名付けました。大勢とはいえ、三畳台目の獨楽庵を使用しますので、一席最大六名のコンパクトな茶会です。

倶楽茶会では、毎回ゲストをお招きして、獨楽庵を担当していただきます。獨楽庵にお越しいただいている皆様には、見慣れた獨楽庵が、ゲストの席主を得てどのような表情を魅せるかもお楽しみです。

今回は、松永耳庵記念館や甘柑荘をはじめ小田原・湘南を中心にご活躍中の無持菴・小張あゆみ氏に獨楽庵にて薄茶席を担当して頂きます。獨楽庵亭主の小坂宗優は、楓の間(八畳広間)で濃茶席を担当いたします。

開催日 令和7年2月16日(日) 午前10時より
会場  獨楽庵
    薄茶席(獨楽庵) 無持菴・小張あゆみ氏
    濃茶席(楓の間) 獨楽庵亭主・小坂宗優
会費  6,000円

《お申し込みは、こちらからお願いします

初雪

八王子は昨年は2月5日に雪が降りました。今年は、2月2日。市内の各地で節分会が催されますが、雪の予報です。画像は、昨年2月5日の写真です。よく見ると白梅が咲いています。今年はいつ咲くのでしょうか。蕾はかなりおきくなっています。

2月2日の雪がそうなのかどうかは分かりませんが、『初雪』という有名な小唄があります。

「初雪にふりこめられて向島 二人が仲に置き炬燵 酒の機嫌の爪弾きは 好いた同士のさし向かい 嘘が浮世か浮世が実か 誠くらべの胸と胸」

何かの用事で隅田川を渡って向島に行ったところで雪に降られたようです。それは、どうやら偶然を装った逢瀬だったようです。「向島に行ったらさあ、雪に降られちゃって参ったよ」なんて家人には言い訳するのでしょうか。ともかく、四畳半に潜り込んで炬燵を挟んでさしつさされつ。いい調子になったところで女が三味線を弾き、小唄を唄っているようです。小唄だと分かるのは、「爪弾き」と言っているからです。こんな時の男と女の会話は、冗談なのか、真面目で言っているのか。どちらでもあって、どちらでもない。互いの胸のうちを探りつつ。そんな感じでしょう。

雪の便りを聞くと、唄いたくなる小唄です。

獨楽庵亭主は、小唄を嗜んでおります(小唄松峰派・松峰照正、準師範)。
小唄のことは、『亭主のひとりごと』でつぶやいております。

今日の獨楽庵 – 2025年1月30日

明日の獨楽庵茶会に備えて準備です。明日は11時と15時、2組のお客様をお迎えします。茶事を一日に2回! と驚かれる方も少なくありません。しかし、昔はそれは普通のことだったのだと思います。「茶事はニトキ(4時間)を超えぬこと」という戒めがあります。これは、朝会が4時間を超えると正午の茶事に差し障り、正午の茶事が4時間を超えると夜咄に差し障るという意味と教わりました。つまり、一日茶事三回を念頭に置いているのです。

獨楽庵では、今のところ一亭のおもてなし(イマ風に言えばワンオペ)ですので、お客様には三名以下でお願いしています。また、懐石は質素です。これは、一人で365日、一日三席できないようなことは手を出さないという、自分に対する戒めでもあります。ですから、一客では申し訳ないと尻込みなさる方もいらっしゃいますが、どうぞお気になさらずに。一客一亭は、侘び茶の原点と心得ておりますので、むしろ大歓迎です。