今日の獨楽庵 – 2025年1月22日

今日の獨楽庵茶会は“夜咄風“として午後4時席入りで始まりました。冬至から数週間が経ち、徐々に陽が長くなっています。午後4時から初座をはじめましたが、中立でも露地は明るく、手燭を頼りに雁行で露地をいくことはありませんでした。後座の途中からようやく陽が沈み“夜咄“の雰囲気が出てきました。

獨楽庵では、後座は小間で電灯を消し自然光だけ。灯が不足するならば蝋燭を使うことを原則としていますので、昼間でも“夜咄“的な雰囲気はありますが、やはり陽が沈んだ後の暗闇での蝋燭の灯りは格別なものがあります。

2月いっぱいは最終席入時刻を午後5時まで延長しています。暗闇の露地に置かれた行燈は冬の茶の湯ならではの風情があります。是非、体験してください。

今日の獨楽庵 〜 2025年1月20日

今日は正午から二名のお客様をお迎えしました。床は岡田雪台公「福内鬼外」。お客様からは「鬼」の字が退散しているように見えると。確かに(笑) 書をアートとして鑑賞する第一歩。

お茶は、獨楽庵にて。水壺に大樋 泉喜仙造の焼締。大樋の焼締はかなり希少とのことであるが、その仕事を聞けば直ちに納得。太柱の前も負けない存在感。茶碗は、幕末の公家 鷹司政通卿作の赤筒茶碗。コロナ禍以降、大きな茶碗で大人数で回し飲みが憚れるようになり、濃茶に使える小ぶりな茶碗は貴重。

山田家初釜

今日は、茶道宗徧流宗家の初釜に伺ってまいりました。家元邸の小間席(不審庵)での濃茶。露地をとおって蹲で身を浄ての席入は、山田家初釜ならでは。今日も、家元夫人のおもてなしによる点心席。菓子は自ら客前で焼かれた饅頭。「静」の家元席。三畳台目不審庵での濃茶が、流祖所持の花入に利休所持の霰釜。現代アーティストによる主茶碗。それでいながら、「静」というか「寂」。これは、獨楽庵の運営にもヒントになりました。

「寂」の濃茶席と対照的な、広間でのお嬢様三姉妹による薄茶席。軸は先代、つまりお嬢様方からすればお祖父様である四方斎宗匠の弁財天像。抱えている琵琶が流祖・山田宗徧を暗示していることは門人であれば誰でもわかります。花はチューリップ。チューリップは、トルコ発祥とのことで、曽祖父八世希斎宗匠を。脇床には、三味線!お手前をなさった三女様のもの。さらに、昨年開催された審心会(いわゆる青年部)総会における参加者の寄せ書き。圧巻は、生地の台子に寄せ皆具。私は、何を思ったのか不覚にも涙してしまいました。台子には宗徧流をつなぐという決意の表れかと。可愛らしいなかにも、筋のとおった皆具はお嬢様三姉妹の巣立ちかと感じました。

この得難い体験を、獨楽庵の運営に活かしていきたいと思います。