今日の獨楽庵 – 2024年12月4日

今日から庭の植木の手入れが始まります。獨楽庵は10日までお休みを頂きます。

その間、亭主は宗徧流義士茶会参加のため、佐賀県唐津を訪ねます。小笠原家は、1817年から1871年の廃藩置県まで唐津藩主を勤めました。宗徧流・山田家は小笠原家の茶頭を勤めていましたので、小笠原家について唐津に移りました。五世宗俊、六世宗学、七世宗寿の時代です。そのため、唐津を中心とする九州北部はには宗徧流が根付きました。

今年の義士茶会が、いわば宗徧流の故郷の一つである唐津での開催です。唐津界隈には、唐津焼をはじめ高取、有田、伊万里など窯元が多く、それらを訪ねるのも茶人の楽しみの一つです。また、グルメでは呼子のイカも忘れられません。

小唄松峰流には『呼子の女』という曲があります。小唄の紹介は後日改めて。

今日の獨楽庵 – 2024年12月3日

小春日和の獨楽庵。今日は二名のお客様をお迎えしました。いつもどおりに、一汁三菜、侘び仕立ての懐石による獨楽庵風「小茶事」。

イカの昆布締め、海老真薯、鰤の幽庵焼き、汁(生湯葉)。茶席(獨楽庵)は、茶入:北村祐庵所持 利休好鷲棗、茶碗:井戸、上口愚弄造、替茶碗:楽山焼、空入造。

料亭「美ささ苑」が楽の会を主催していた頃からのお客様。楽の会の茶会の思い出話に花が咲きました。私も楽の会月例茶会で、濃茶席を二度、薄茶席を一度担当したことがあります。1度目の濃茶席は、人生初の濃茶席で、今思うと肩に力入り過ぎだったなあと赤面。その時、お家元にお願いして譲って頂いた竹尺八の花入れ銘『堕落天使』を今日は床に向掛けしました。花は白玉。

今日の獨楽庵 – 2024年12月2日

今日は師走になって初めてのお客様を獨楽庵(太柱席)にお迎えしました。炉になってから初めてのお客様ですから獨楽庵にとって「炉開き」というべきでしょうか。

三名のお客様は毎月お出ましくださる「常連」です。毎度同じ料理と道具ですが、楽しみに来庵くださります。以前、茶会の一献席でお家元が仰った「茶事の魅力は道具じゃない」というお言葉が分かりかけてきた気がします。

懐石は、イカ昆布締め、蓮根饅頭の煮物、鰆の幽庵焼き、汁は焼き豆腐と湯葉。菓子は、いつもの旭苑で「柚」。
後座は、床 白玉椿を幽々斎宗匠作の尺八、銘「堕落天使」に。釜は肩衝、葵紋。炉縁。水壺は唐津。主茶碗は鈴木五郎造りの志野。濃茶は「雲鶴」、薄茶は「宮の白」、どちらも宇治丸久小山園詰。