今日の獨楽庵 2024年11月18日

今日の獨楽庵は、11時より友の会の正会員様と3名のお連れ様をお迎えしました。軸は大徳寺・祥山和尚一行「破沙盆」。懐石はいつものとおり、一汁三菜の侘び仕立て。今日は、飯、汁(里芋入り)、向付(鯛の昆布締)、煮物椀(海老真薯)、焼物(鮭の西京漬け)、香の物、湯桶でした。菓子は、獨楽庵の定番、西八王子『旭苑』の「山茶花」。楓の間で懐石を差し上げた後、中立。

後座は、三畳台目の船越席にて。床に、宗徧流二世家元・山田宗引の竹二重伐に、白玉椿。釜は肩衝、葵紋。水壺は大胆な造形の志野。茶入は、鈍翁「大夫棗」。東海寺の沢庵和尚遺愛の松をもって渡辺喜三郎作。茶碗は、鷹司政通公の小ぶりの楽茶碗。手作りか。濃茶は宗徧流家元・幽々斎好み「九重の昔」。丸久小山園詰。替茶碗は伊羅保。薄茶盛は先日の建長寺でも使用した阿古陀。輪島・茶平一斎造。薄茶は、濃茶と同じく幽々斎好み「四方の昔」。丸久小山園詰。

獨楽庵茶会は、一般的な茶事と比べ、懐石をシンプルにし亭主向え付け、初炭・後炭を省略したコンパクトな構成とし、その分茶席での対話を充実しようと考えています。

桑心会

昨日の桑心会(くずし字を読み解く勉強会)は、JR中央線の運転見合わせがあり開始が遅れましたが無事終了しました。今回は、小堀遠州の書状を題材に1時間半に渡り丹念に読み込みました。茶人の書状・消息からは当時の人間関係や風習が読み取れ、茶席の話題としても教養としても価値があります。

今年最後の桑心会は12月18日(水)。11時からです。参加費は一回5,000円。一回完結ですので、都合に合わせて参加することができます。一回のみの参加も歓迎です。

令和7年は、毎月第三水曜日を基本に開催します。スケジュールが決定次第、ご案内いたします。事前の知識は不要です。

詳しくはこちらから

獨楽庵では、文化講座、同好会として現在つぎの3つを開講しています。
1️⃣ 桑心会(そうしんかい)江戸時代の茶人の書状を題材に、くずし字を読み解く勉強会
2️⃣ 松峰小唄教室 小唄松峰派家元 松峰照師による小唄教室。随時見学受付中。
3️⃣ 正座不要の本格茶道教室 茶道宗徧流家元 幽々斎宗匠考案の「力囲棚」を使った本格茶道教室。体験会開催中。

詳しくはホームページをご覧ください。【メニュー】→【文化講座・同好会】よりお進みください。

秋の訪れ

庭のもみじが俄かに色づいてきました。朝晩はもちろんのこと、日中でも火が翳ると肌寒さを感じる陽気になりました。本格的に秋の到来ですね。

茶室でも、風炉ですともう少し火が欲しいと思うようになってきます。獨楽庵では、先週炉を開きました。お祝い的なことはしませんが、お客様には亥の子餅をお出しして、多少でも炉開きの雰囲気を味わって頂けたと思います。

これから冬に掛けて、お茶が楽しい気節になります。庭も秋の風情。日暮れれば、露路の行燈や灯籠の美しさを再発見できるとでしょう。

皆様のお出ましをお待ちしております。