昔と白

濃茶には「◯◯の昔」という銘が多い。一方、薄茶には「◯◯の白」が多い。

これには諸説あるようですが、私が教わったのは

薄茶用の茶葉は、立春から数えて九十九日目に摘むのが慣わし。漢字の「百」から一を取ると「白」という時になるので、「百引く一は九十九」というということで「◯◯の白」という銘がつけられるということらしい。

一般の茶に関しては「夏も近づく八十八夜・・・」と歌われるように、立春から数えて八十八日めに摘むのか慣わし。つまり、薄茶用の茶葉は、緑茶よりも十日遅く摘まれるということである。これには、茶木の新芽に覆いをして茶の旨みをしっかり茶葉に封じ込めるという行程が影響しているのかもしれない。

一方、濃茶には「◯◯の昔」。「昔」という感じを分解すると「十」「十」「日」となる。だから「昔」=「二十二日」なのであるが、濃茶は八十八夜から二十日目に摘むのが慣わしということらしい。

八十八夜から十一日遅れて薄茶、二十日遅れて濃茶が摘まれるということになる。

ちなみに、今年の八十八夜は5月2日。「白」は5月13日、「昔」は5月22日ということになる。さて、実際はどうなのだろう。

小唄教室〜無料体験会

獨楽庵では、文化講座の第一弾として「小唄教室」の開講を進めています。その一環として、下記の日程で『無料 体験会』を開催します。ご指導は、小唄松峰派家元 二代松峰照師です。

巷には「祇園小唄」や「お座敷小唄」など「◯◯小唄」という楽曲が数多くあり「小唄」という言葉を耳にする機会は多い一方、「小唄とは?」と尋ねられると答えに窮するという不思議な邦楽ジャンルです。

獨楽庵が提供するのは、いわゆる「江戸小唄」というジャンルで、いわゆる「◯◯小唄」とは異なります。江戸時代の末期に誕生して以来、江戸・東京を中心に発展してきた一曲2-4分という唄と三味線による小曲です。粋で洒脱で、見栄っ張りという江戸っ子の気性を盛り込んだ歌詞と、撥を使わない「爪弾き」による渋い音色の三味線が特徴です。

清元、新内は言うにおよばず、長唄やはては都々逸まで邦楽古典のエッセンスを受け継いだ小唄は、邦楽の入り口としても最適です。かつては、四畳半の音曲と称され、愛好者が集まった宴席で馴染みの芸妓の三味線で互いの唄を楽しんだものですが、現代では舞台で披露する機会も多々あり、小唄人口は実は女性が過半数を占めています。

小唄松峰派は、昭和40年代に創立した小唄界では最も若い流派の一つです。新曲を得意とし、200曲以上のオリジナル曲があります。中には、他の流派の方にも唄われる、シン(新)古典といわれる曲も数多くあります。昭和にできた小唄らしく、歌詞は現代人でも分かりやすく共感できるものです。

松峰照師の教室では、松峰オリジナル小唄の他、希望者には古典小唄の指導もあります。

百聞は一見にしかず。まずは、無料体験稽古を受けてみませんか。稽古は一回30分程度。マンツーマンです。お申し込みはこちらからどうぞ。

6月以降、獨楽庵にて、『松峰照八王子稽古所』として開講予定です。希望者は三味線の稽古もあります。

◆◆◆ 小唄教室 無料体験会 ◆◆◆

日時 5月9日(木)、23日(木) 午前11:00〜午後4時
場所 桑都茶寮「獨楽庵」 八王子市元横山町1-14-9
費用 無料
稽古曲 『垣越しに』 1分弱の小曲ですが、小唄の魅力がたっぷり詰まっています。

【「垣越しに』の歌詞】
垣越に届くからとて 手出しはすまい こちら向いてもよその花

お申し込みはこちらから

【ひとこと】
唄と聞くと「自分は音痴だから・・・」と尻込みする方がいらっしゃいます。音痴と思っているのは、楽曲と自分の声とのキーがあっていないことが原因です。キーさ合っていれば、誰でも楽しく歌えるのです。洋楽では、まず楽曲のキーが決められ歌い手はそのキーで歌うことを強いられます。キーが合わなければ歌いづらいのは当然です。邦楽は洋楽とは異なり、曲のキーは決められていません。歌い手のキーに三味線を合わせます。ですから、「音痴」は発生しないのです。

4月の桑心会

江戸時代の茶人の書状を題材にくずし字を読み解く同好会です。

第一回(2月21日)は松平不昧公のお茶事の誘いに対する返答。第二回(3月13日)は烏丸光廣卿の春日祭の和歌二首。

第三回は、4月17日(水)です。題材は、松平不昧公の茶事のお誘いの文です。

 日時 4月17日(水) 11:00より
 場所 獨楽庵サロン(ソファー席)
 会費 5,000円(当日お持ちください)
 *1時間程度の勉強会の後、参加者全員で点心を召し上がって頂き、続いて獨楽庵茶席にて薄茶を一服差し上げます。
 *どなたでも参加できます。一回完結ですので、途中からの参加も可能です。

 お申し込みはこちらから

桑心会

江戸時代の茶人の書を読み解く会です。

3月は13日(水)に開催です。今回は、江戸前期の公卿・歌人・能書家である烏丸光広(1579-1638年)の春日祭の歌二首です。

春日祭は葵祭、石清水祭と共に三代勅祭の一つで、宮中より名代である勅使が向かわされます。その勅使に任じられた烏丸光広が春日祭に臨んで詠んだ歌二首。

春日祭は毎年3月13日に行われます。

桑心会
日時 3月13日(水)午前11時より
場所 獨楽庵サロン(ソファー席)
会費 5,000円
   *勉強会の後は、講師を囲んで点心。続いて、獨楽庵茶席にて薄茶を一服差し上げます。会員、非会員問わずどなたでも参加できます。

4月以降の開催日は、以下のとおりです。
5月15日(水)、6月12日(水)、7月17日(水)、8月14日(水)、8月18日(水)、
9月16日(水)、10月13日(水)、11月13日(水)、12月18日(水)

お申し込みは専用ページからお願いします。


第一回『桑心会」

獨楽庵の同好会第一弾として発足した『桑心会(そうしんかい)』は、昨日(2月21日)第一回の勉強会を開きました。

『桑心会』は江戸時代の茶人の書状を題材に、くずし字を読み解いていく会です。第一回は、獨楽庵に因み、松平不昧公の書状が使われました。勉強会の後は、参加者相互で情報交換しつつ点心。その後は、茶室・獨楽庵に移り薄茶を一服喫しました。

『桑心会』はどなたでも参加できます。今後のスケジュールは次のとおりです。奮ってご参加ください。

3月13日(水)、4月17日(水)、5月15日(水)、6月12日(木)、7月17日(水)、8月14日(水)、9月18日(水)、10月16日(水)、11月13日(水)、12月18日(水)

いずれの日も、11時より勉強会(1時間強)〜点心〜呈茶 と進みます。会費は5,000円。お申し込みは、本ホームページの『桑心会専用ページ』からお願いします。

次回(3月13日)は、同日に行われる春日大社・春日祭に因み江戸初期の公家・烏丸光広卿の春日祭についての書を使用する予定です。

紅梅

獨楽庵前の紅梅が開きはじめました。並んで植えられている白梅は満開です。果たして、紅白揃い踏む日はあるのでしょうか。

昨日訪れた奈良・薬師寺は紅白満開でした。

未体験者・初心者向けの体験茶会(無料)は2月29日、3月1日、2日、3日、15日、22日にお席がございます。
会員様向けの「獨楽庵茶会」(正会員無料、一般有料)は、2月24日(午前)、3月7日、8日、20日、21日にお席がございます。

いずれも、一席一組(三名様まで)のプライベートな茶会です。「体験茶会」はお菓子に続いて薄茶を、「獨楽庵茶会」は一献に続き、濃茶と薄茶を差し上げます。

梅を眺めならが一服いかがですか。

雪の獨楽庵

今日は、お茶と全く無縁だった男性5名が集まって、一汁三菜の茶事形式の勉強会。雪見酒といけなかったところが残念でしたが、一亭でおもてなししました。雪景色の庭を眺めながらの懐石は印象深かったことと思います。これで、すこしでもお茶に興味を持ってもらえればいいのですが。

多摩地区は大雪の警報が出るとか。高速道路はすでに全面的に通行止めになっています。前回の2013年1月の大雪は、茶道宗徧流山田家初釜の最終日。電車に乗る先生方を鎌倉駅までピストン輸送し、大先生を杉並までお送りして深夜に帰宅。それでも高速は通行できていたと記憶しています。今回は早々と通行止め。天気の予想確度も上がっていますから、本当に大雪になるかもしれません。

呑気なことを言っている場合ではないかもしれませんが、明日も雪見酒はできそうです。

節分

早いもので今日は節分。暦の上では明日から春です。

獨楽庵も節分の装いでお客様をお待ちしています。写真では見にくいですが、香合は「天狗」です。八王子と言えば「高尾山」。高尾山といえば「天狗」。

2月の「桑都体験茶会(無料)」は7、8、9、10日と29日、3月1日、3日に開催します。一席一組、三名様までのパーソナルな茶席です。初対面の方と相席することはありませんので、作法など気にせず気楽にお茶を楽しんでください。お菓子と薄茶一服差し上げます。

「獨楽庵茶会(有料)」は、15、16、17、18日と23、24、25日に開催します。こちらは、茶道の嗜みがあるとより楽しめる茶会です。一献に続き、濃茶と薄茶を差し上げます。

茶会については、[ホームページ]→[獨楽庵の茶会]をご覧ください。お申し込みはホームページからお願いします。

梅が咲きました

庭の梅が咲きました。今週は立春です。

2月の獨楽庵は、
【新春茶会】2月1、2、3、4、5日
【桑都体験茶会】2月7、8、9、10日
【同好会・桑心会】2月21日
【新春茶会】2月23、24、25日
【桑都体験茶会】2月29日、3月1、2、3日

と、イベント盛りだくさんです。

茶会の合間を縫って、14、15日は市内の小学校で出張茶道教室を行います(アウトリーチ)。

今月も多くの皆様にお目にかかれますよう。

同好会第一弾

獨楽庵では、獨楽庵に集う皆様の知的好奇心を刺激し、共有できる『同好会』を順次発足させてまいります。

第一弾は、『桑心会(そうしんかい)』 江戸時代の茶人の手紙を題材に古文書を読み解く会です。茶人の手紙からは当時の人間関係や風習が垣間見れ、茶席でのお話に役立つだけでなく、一般教養としても大変興味深いものがあります。

ホームページに専用ページ「文化講座・同好会」を開設しました。詳しい情報、お申し込みは当ページからお願いいたします。

その他、各界の第一人者をお招きして定期的な講座も開講してまいります。決定しだいホームページ等でお知らせします。奮ってご参加ください。