八王子を東西に貫く甲州街道。追分交差点から高尾駅前までの約4km。銀杏並木があり、毎年この時期には黄葉で私たちを楽しませてくれるのですが、今年の黄葉はまだまだです。
一方、獨楽庵の紅葉はしっかり色づきました。
12月の『体験茶会』は6日から始まります。是非、紅葉の高尾山、甲州街道銀杏並木とともに獨楽庵の庭をご覧いただき、お抹茶を一服召し上がってください。
詳しくはホームページ dokurakuan.com まで。
桑都・八王子に息づく茶の湯文化
12月(師走)の体験茶会。【前期】12月6日(水)〜10日(日)に、【後期】は12月21、22、23、24、29、30日に開催します。
茶の湯未経験者、初心者を対象とした気楽な茶会(無料)です。一席一組に限っていますので、初対面の方と相席することはありません。ご家族、ご友人とリラックスして茶席をお楽しみください。一組三名様までとさせて頂いています。これは亭主が一人でおもてなしできる上限です。ご理解くださいませ。和菓子に続いて薄茶を亭主の点前でさしあげます。
服装は自由です。ただし、清潔な服装を心がけてください。椅子も用意しますので、申し込み時にお申し出ください。正座が苦手なだけで茶の湯を遠ざけてしまうのはもったいないです。アクセサリーは厳禁です。茶の湯は美術品を手に取って鑑賞する場でもあります。アクセサリーはその美術品を気づつける恐れがあります。また、香水もお控えください。茶席は、茶の香や炉中で炊かれる香など香りを楽しむ場でもあります。
体験茶会のお申し込みは、ホームーページ→「お茶会申し込み」からお願いします。
桑都八王子は朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。木々も色付きはじめ秋の深まりを感じます。
秋から冬に向い、茶の湯は美しさを見せ始めます。電灯を廃した薄暗い茶室。心を落ち着け耳を澄ませが釜鳴りが聞こえます。釜の底にちらりと見える赤く灯った炭。釜の蓋を取り上げた時、釜から登る白い湯気。
忙しい日常を離れ、ひととき非日常空間に遊びませんか。リフレッシュして、いいアイデアが浮かぶかもしれません。街中にあって非日常を提供する空間「市井の山居」はそのためにあります。体験してみませんか。
以前、獨楽庵は右勝手三畳台目向切の構えであることを書きました。大多数の茶席は左勝手で作られています。左勝手では、点前座から見て右側に客座があります。大多数が左勝手であることから左勝手を本勝手、右勝手を“逆“勝手と呼ぶこともあります。右勝手の茶室が少ないゆえでしょう。
右勝手の茶室が少ないということは、右勝手の手前をする機会も少ないということになります。ですから、右勝手は、亭主泣かせの席と言うこともできます。ですから、我が『獨楽庵』も正直なところあまり使われてきませんでした。獨楽庵を愛してきた古の茶人の心を探るためには、何よりもまず獨楽庵に客を招き茶を点てなければなりません。
来年正月の茶会(初釜)は『獨楽庵』を中心におもてなしをしようと思います。慣れない右勝手ですが、稽古を積んで万全の体制で皆様をお迎えしようと思います。そんな時に、大きな力を与えてくれるのが、宗徧流の流祖・山田宗徧(1627-1708)が著した『茶道便蒙抄』です。その巻末には、様々な茶室について道具の置き合わせが図解されています。置き合わせが理解できれば、点前はほぼ完成です。
画像は、『茶道便蒙抄』から『右勝手三畳半向切炉』の置き合わせ図です。300年以上前に書かれた本が現存し、今日を生きる宗徧流茶人の道標になっているのです。
12月の体験茶会のスケジュールが決まりました。
【第1期】12月6、7、8、9、10日
【第2期】12月23、24、25、26、29、30日
お申し込みは 11月22日より開始します。ご承知おきくださいませ。
画像は宗徧流の流祖、山田宗徧が著した『茶道便蒙抄』に掲載されている、三畳台目左勝手席の図です。獨楽庵に隣接する船越席に通じます。
霜月体験茶会、お陰様で席が埋まりつつあります。ご予約はお早めにお願いします。
今日現在で空いているのは、23日(祝)①11:00、24日(金)全4席 です。12月も体験茶会を継続します。日程は決まり次第ホームページで公開しますので是非ご検討ください。