いよいよ小間のシーズン

八王子は10月になって俄かに秋めいてきました。日中の気温は20度前後。朝晩は肌寒いほどです。つい数週間前までは、「暑い暑い」と残暑を恨めしく思っていたのですが、人間というのは勝手なもので、半袖が恋しく思えることもしばしば。

さて、獨楽庵では今日から小間を使い始めました。まずは、三畳台目左勝手の船越席から。この席は北側に作られているので日中でも日差しが限られていて、このシーズンには最適です。いつものようにライトを消して、蝋燭でお客様をお迎え。

そうこうしているうちに、炉開きです。利休は、上手は炉の時期を長く、下手は風炉の時期を長くと説いたそうな。貴人を迎えべく準備の整った少庵の茶室に忍びこみ、少庵のし腕前に感心しつつもわざと炉壇に傷をいれて帰ったとか。少庵はやむなく風炉でおもてなし。たいそう感心されたとの逸話を聞いたことがあります。

いつ炉を開くか。下手は思案のしどころです。

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