師走体験茶会の申し込みを始めました

12月(師走)の体験茶会。【前期】12月6日(水)〜10日(日)に、【後期】は12月21、22、23、24、29、30日に開催します。

茶の湯未経験者、初心者を対象とした気楽な茶会(無料)です。一席一組に限っていますので、初対面の方と相席することはありません。ご家族、ご友人とリラックスして茶席をお楽しみください。一組三名様までとさせて頂いています。これは亭主が一人でおもてなしできる上限です。ご理解くださいませ。和菓子に続いて薄茶を亭主の点前でさしあげます。

服装は自由です。ただし、清潔な服装を心がけてください。椅子も用意しますので、申し込み時にお申し出ください。正座が苦手なだけで茶の湯を遠ざけてしまうのはもったいないです。アクセサリーは厳禁です。茶の湯は美術品を手に取って鑑賞する場でもあります。アクセサリーはその美術品を気づつける恐れがあります。また、香水もお控えください。茶席は、茶の香や炉中で炊かれる香など香りを楽しむ場でもあります。

体験茶会のお申し込みは、ホームーページ→「お茶会申し込み」からお願いします。

#八王子 #茶会 #茶室 #独楽庵

秋の深まりと独楽庵

桑都八王子は朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。木々も色付きはじめ秋の深まりを感じます。

秋から冬に向い、茶の湯は美しさを見せ始めます。電灯を廃した薄暗い茶室。心を落ち着け耳を澄ませが釜鳴りが聞こえます。釜の底にちらりと見える赤く灯った炭。釜の蓋を取り上げた時、釜から登る白い湯気。

忙しい日常を離れ、ひととき非日常空間に遊びませんか。リフレッシュして、いいアイデアが浮かぶかもしれません。街中にあって非日常を提供する空間「市井の山居」はそのためにあります。体験してみませんか。

雨の独楽庵

朝からの雨に濡れて庭の木々がしっとりと秋らしい風情を見せています。紅葉もようやく色づき始めました。残暑が厳しかろうと、冬が暖かろうと、日本は四季の国です。しっかり四季は巡ってきます。

秋のひととき、独楽庵の「体験茶会」で非日常を体験しては如何ですか。11月は、24日(金)に空きがございます。お申し込みは、「メニュー」→「お茶会申し込み」からお願いします。一席一組限定(見知らぬ方と相席になることはありません)。一席三名様まで(亭主一人でお相手ができる限界です)。プライベートな茶会ですので、作法など気にせずに気楽にご参加ください。

#八王子 #茶室 #独楽庵 #茶会

獨楽庵 茶室について

以前、獨楽庵は右勝手三畳台目向切の構えであることを書きました。大多数の茶席は左勝手で作られています。左勝手では、点前座から見て右側に客座があります。大多数が左勝手であることから左勝手を本勝手、右勝手を“逆“勝手と呼ぶこともあります。右勝手の茶室が少ないゆえでしょう。

右勝手の茶室が少ないということは、右勝手の手前をする機会も少ないということになります。ですから、右勝手は、亭主泣かせの席と言うこともできます。ですから、我が『獨楽庵』も正直なところあまり使われてきませんでした。獨楽庵を愛してきた古の茶人の心を探るためには、何よりもまず獨楽庵に客を招き茶を点てなければなりません。

来年正月の茶会(初釜)は『獨楽庵』を中心におもてなしをしようと思います。慣れない右勝手ですが、稽古を積んで万全の体制で皆様をお迎えしようと思います。そんな時に、大きな力を与えてくれるのが、宗徧流の流祖・山田宗徧(1627-1708)が著した『茶道便蒙抄』です。その巻末には、様々な茶室について道具の置き合わせが図解されています。置き合わせが理解できれば、点前はほぼ完成です。

画像は、『茶道便蒙抄』から『右勝手三畳半向切炉』の置き合わせ図です。300年以上前に書かれた本が現存し、今日を生きる宗徧流茶人の道標になっているのです。

#八王子 #茶室 #独楽庵

梅初月(師走)体験茶会

12月の体験茶会のスケジュールが決まりました。

【第1期】12月6、7、8、9、10日
【第2期】12月23、24、25、26、29、30日

お申し込みは 11月22日より開始します。ご承知おきくださいませ。

画像は宗徧流の流祖、山田宗徧が著した『茶道便蒙抄』に掲載されている、三畳台目左勝手席の図です。獨楽庵に隣接する船越席に通じます。

霜月体験茶会 – 後期の空き状況

霜月体験茶会、お陰様で席が埋まりつつあります。ご予約はお早めにお願いします。

今日現在で空いているのは、23日(祝)①11:00、24日(金)全4席 です。12月も体験茶会を継続します。日程は決まり次第ホームページで公開しますので是非ご検討ください。

霜月体験茶会

霜月体験茶会の前半は、昨日(11月10日)で終了しました。初めて茶室に入る方、2度目の方、ベテラン茶人、色々なお客様をお迎えし学ぶことが多々ありました。

夏の間は使えなかかった(使い難かった)小間席ですが、船越席の準備が整い夕去りの風情で一席建立することができました。照明を消して、蝋燭の灯りだけで。電気に慣れた身の亭主、客には不自由はありましたが、その不自由を埋めて余りある美しさがあります。なんといっても、炭の美しさに見惚れてしまいます。

「便利」な生活からひととき離れて、薄暗く静寂な空間で自身と対話してみませんか。霜月茶会、後半は23日から26日です。

お申し込みは、ホームページ、「メニュー」→「お茶会申し込み」からお願いします。

霜月体験茶会始まりました

楓の間(広間)と船越席(三畳台目席)の準備が整い、3組のお客様をおもてなししました。午後からの席は、灯りを落とした小間席に風情があります。

小間席に掛けたのは大徳寺翠巌和尚の「力囲」(国構えに力)。利休の遺偈「人生七十 力囲希咄 吾這寶剱 祖仏共殺」からです。「力囲希咄」は現代語に訳すに訳せない言葉。「エイヤー」という勢だという説もあります。この「力囲希咄」の力囲をとって山田宗徧は力囲斎を名乗り、師匠の千宗旦は咄々斎を名乗ります。「力囲」は宗徧流にとって最も重要な言葉の一つなのです。

「霜月体験茶会」前半は、明日10日まで。後半は、23〜26日に開催します。24日は午前午後4席、25日は午後に空きがあります。

ご予約はホームページ、「メニュー」→「お茶会申し込み」からお願いします。

茶席「獨楽庵」について〜その2

獨楽庵は、三畳台目右勝手というお話をしました。席の構えとして、もう一項目「向切り(むこうぎり)」が加わります。繋げると、「三畳台目向切右勝手」ということになります。向切とは、点前座(台目畳)の中に炉がしつらえてある形態です。客座側に設えてあれば「向切」、逆に勝手側に設えてるのを「隅炉(すみろ)」と呼びます。

茶道のお稽古は、殆どの場合「左勝手(本勝手)」で行います。稽古場を含む殆どの茶室が左勝手にできています。ですから、急に、右勝手でと言われると、私を含め正直平穏ではいられません。頭の中でシュミレーションを繰り返して点前に臨むということになります。しかも、点前の途中も、右だったか左だったかと冷や汗ものです。

獨楽庵のように右勝手の向切の場合、点前から見て左前に釜、右前に水壺(水指)が置き合わされます。お茶をなさっている方は直ぐにお気づきと思いますが、これは風炉の置き合わせと同じです。ですから、点前も逆勝手とはいえ基本は通常(左勝手)の風炉の点前と同じです。ただ、下座(客座と反対側)で行う所作が、右側になるという違いがあります。

これが、右勝手(逆勝手)の隅炉となると頭が混乱しますが、獨楽庵はそこまでハードルが高くありません。ということもあって、もっと獨楽庵を活用していこうと思います。

茶席「獨楽庵」について〜三畳台目右勝手

茶寮「獨楽庵」には、三畳台目の小間席が二つあります。一つは、「獨楽庵」と呼ばれる三畳台目右勝手席です。

三畳台目というのは、三畳敷きの客座と、台目(一畳の3/4の広さの畳)の点前座(点前をする場所)を有する席をいいます。四畳半より狭い茶室を「小間(こま)」と総称しますが、三畳台目である獨楽庵も小間に分類されます。

小間は侘びの席です。何故なら、本数寄の象徴である台子を置くことができないからです。敢えて台子を遠ざけ、権威、格式から遠ざかったと言うこともできます。この獨楽庵が北鎌倉から移築されたのを契機に、この茶寮が創り出されました。茶寮・獨楽庵の心の拠り所とも言えます。

この茶席の特徴は、極太の床柱です。奈良興福寺の古材を使い、荒々しさの中にも品格を保っているのは、その出自のなせる業でしょうか。もう一つの特徴は、右勝手という構えです。一般の茶席は、点前座から見て右側にお客様が座ります。獨楽庵は、逆に点前座の左にお客様が座ります。その意味は・・・・。ある人は、「いくつかの茶席を一棟に集めると、仕方なく右勝手になってしまう席が出てくる」と言いますが、それでは説明がつきません。なんと言っても、獨楽庵は主人なのですから。では、本当の意味は・・・それは、実際にここにお客様を招き茶を点ててみなければわからないのかもしれません。

右勝手(逆勝手とも言う)は、簡単な茶席ではありません。しかし、その意味を探るためにも積極的に使っていきたいと思います。