7月の獨楽庵

気象庁によると、関東は6月21日頃に梅雨に入ったようです。梅雨明けは連年並みの7月中旬との予報です。

夏の間、獨楽庵では8畳座敷の「楓の間」で茶会を開催します。梅雨は日本の庭園が最も美しい時期かもしれません。夏のひととき、獨楽庵で窓越しに庭を愛でながら一服いかがですか。獨楽庵茶会、桑都体験茶会ともまだ空席があります。早めにお申し込みください。

7月の空席
7月12日(金)午前、午後 7月16日(火)午前、午後 7月23日(火)午前、午後 7月26日(金)午前、午後、夕方 7月27日(土)午前、午後、夕方 7月29日(月)夕方 7月30日(火)夕方 7月31日(水) 午前、午後、夕方

7月26日からは通常の時間帯に加え、18時からの「夕ざりの会」を開催します。黄昏の獨楽庵、ライトアップされた獨楽庵を是非体験してください。

According to the Japan Meteorologic Agency (JMA), we are already in Rainy Season which is expected to finish mid July. During hot summer, we serve Tea in ‘Kaede’ room where we have air conditioning. Rainy season is the best for admiring Japanese garden. During this particular seaon, it should be a good idea to enjoy Tea in Dokurakuan with lovely Japanese garden.

Sheets are still available on July 12, 16, 23, 26, 27, 29, 30 and 31. From July 26, in addition to the regular time table, we open a special twilight session. We believe It will be a great experience to enjoy Tea and light-up garden.

亭主の醍醐味

関東では来週から梅雨入りと囁かれておりますが、すでに気温三十度を超す日も出てきています。暑い中、ご来庵下さったお客様との数寄談義は暑さも忘れます。もちろん、冷房の効いた部屋の中なのですが。

「獨楽庵茶会」と称して、ミニ茶事を続けています。一汁三菜で一献の後、席を小間に移動して濃茶、薄茶を差し上げています。小間には冷房がございませんので、酷暑日には濃茶、薄茶も広間でお出しすることになります。こういう時こそ、室礼に工夫が必要です。同じ部屋でも趣を変え、隠と陽を演出したいと思います。まだ試行錯誤が続きます。お客様にはご迷惑をおかけすることもあろうかと思いますが、獨楽庵運営知のためとご理解とご協力をあたらめてお願い申し上げます。

そうして、お客様をお見送りして、一座を思い出しながら庭を眺めて一息。これこそ亭主の醍醐味です。

9月のカレンダー公開

を公開しました。9月になると、夏の間小休止していた茶の湯の活動が活発になります。獨楽庵亭主(小坂宗優)も多分に漏れず、外部のお茶会に参加します。茶会開催日に余裕がなく、ご迷惑をおかけします。

9月15日(日)は、江戸川区立行船公園にある源心庵(げんしんあん)で開催される『月見の会』で薄茶席(月の間)を担当します。このお茶会は、他にも薄茶席(遠州流)、立礼席(表千家)、野立(会主)の3席が開かれ合計4席の茶会です。お茶をなさっている方も、初心者・未経験者のかたも楽しめる茶会です。お茶券(3,500円)、ご希望の方は獨楽庵までお申し出ください。

その他、9月7日(土)は東京九段・靖国神社にて茶道宗徧流家元献茶式に、9月29日(日)は新潟長岡市・曹源寺の茶会を訪ねます。

話ついでに、10月24日(木)は鎌倉・建長寺の四つ頭茶会ですが、今年は宗徧流が添え釜を担当します。私も、そのうち一席で席主を務めます。詳しくは、獨楽庵までお問い合わせください。

夏の獨楽庵茶会

連日最高気温が30度を超えるようになりました。獨楽庵の小間茶室は日本建築の定石どおり「夏を旨とし」極力陽がささないように建てられてはいるものの、外気温があがってしまっては手も足も出ません。古の茶人は、気温が上がる前にお茶事をしてしまおうと、朝会とか暁茶事で夏場もお茶を続けてきました。

獨楽庵でも朝会、暁に挑戦してみようと思っています。とは言え、いきなりではお客様にご迷惑は必至。幾度かの「実験」を経て、会員の皆様にご案内しようとおもいます。もうひとつ、「夜咄」。「夜咄」は本来冬の夜に行うものです。浅はかな私は茶事の生き字引に「何故、夏でも出来るのに夜咄は冬なんですか?冬じゃ寒いし」と尋ねたことがあります。生き字引は一言、「やってみりゃ分かる。夏の夜に灯りを焚いたら虫がきてしょうがないじゃろ」と。我々が生きる令和の世にはエアコンという文明の力がある。窓を閉めてやれば虫は来ないだろう。そこで思った。だったら、正午の茶事だってできるだろうと。

というわけで、夏の獨楽庵茶会は8畳広間「楓の間」を使います。今までも一汁三菜は楓でお出ししていましたが、暑さが厳しい期間は濃茶・薄茶も楓でお出しすることにします。これまで獨楽庵茶会では、懐石の部屋とお茶をお出しする部屋を替えていましたので、茶事でいう「初炭」は意味がないため省略していましたが、夏の間は懐石(初座)と同じ部屋で濃茶・薄茶(後座)をお出しするので、炭つぎ(炭点前)をします。典型的な流れは、
【懐石(一汁三菜)】→【初炭】→【菓子】→【中立】→【後座入り】となるでしょう。短時間とはいえ、外の腰掛けでお待ちいただく時間が発生します。ご了承くださいませ。

丼茶会

筒井紘一著『利休の懐石』を読んでいて、ハタと膝を打った。元々、利休が実践し、紹鴎も『門弟への法度』のなかで「会席は珍客たりとも一汁三菜を過ぎぬべからず」としているのに対し、今日の懐石は一汁五菜どころか、八寸も千鳥の盃もついてくる。この差はどこに起因しているのか・・・というのが最初の好奇心であった。それに対する答えは概ね本書から読み取ることができる。

それ以上に収穫だったのは、本書の最終章「小林逸翁の丼茶会」である。著者の筒井紘一先生は、この逸翁の試みを、「現代の茶事の在り方の指針ともなるべき懐石」として紹介している。正確には、「北摂丼会」というが、懐石は丼程度で済まし、茶の趣向を楽しもうというものである。常々、今日の懐石が冗長かつ華美であると感じていた身には一つの光明に思えたのである。丼会の当番が、自身の新席披露にあたった南喜三郎の“発奮“した茶会には、「丼会の精神に反する」と苦言を呈したという逸話が披露されているところから考えてもこの会の趣旨は、質実であることと言ってもいいだろう。さらに、あえて加えるなら「手作り」。

向付で一献。続いて、創意のこもった手作りの丼で小腹を満たし、残りの時間は茶を楽しもうという茶会。何品も腕によりをかける必要もなく、丼なら自作は用意であろう。これで、十分。いや、より侘びの本質に近づけるのではないかとさえ思う。

獨楽庵茶会

昨年のプレオープンから1年間、試行錯誤を続けようやく獨楽庵運営のペースが掴めてきました。

獨楽庵には4つの茶室があります。
① 獨楽庵 三畳台目向切右勝手 太柱
② 船越席 三畳台目左勝手、中柱・釣棚
③ 二畳 利休好み
④ 楓の間 八畳広間

前半は楓の間で一汁三菜のお食事を召し上がって頂き、後半は小間(獨楽庵または船越)に移動して濃茶、薄茶を差し上げています。亭主迎え付け、炭点前が省略されているため茶事とは言い難いので、「プチ茶事」などと称しています。このような茶席を『獨楽庵茶会』として毎月15〜20回開催しています。

獨楽庵友の会特別会員、正会員(A、B)の皆様は無料で参加して頂けます(ただし、お連れ様は3,000円頂戴いたします。賛助会員の皆様はお手元の「獨楽庵茶会茶券」をご利用になれます。茶券はお連れ様にお譲りすることも可能です。

6月は18回開催予定ですが、すでに予約されている日があります。空席があるのは、6月21日(金)、23日(日)、24日(月)、26日(水)、29日(土)です。いずれの日も、11時または14時をお選び頂けます。

予約はこちらからお願いします。

夏休み親子体験茶会

春休みに続いて、夏休みも親子で楽しめる体験茶会を開催します。体験とはいえ、本格的な茶室で亭主点前にて薄茶を一服召し上がって頂きます。

一日4席、各席一組(5名様まで)限定ですので初対面の方と相席することはありません。作法や服装などに気兼ねせずに茶席を楽しんで頂けます。時間は、①14:00、②15:30、③17:00、④18:30。後半の2席は陽の光のうつろいを感じていただけるとおもいます。

この茶会は、一般社団法人獨楽庵の公益事業として開催していいるため会費は無料です。ぜひ、ご家族でご来庵ください。

【会期】7月26日(金)から8月2日(金)までの毎日。*ただし、7月28日(日)はお休みします。
【会費】無料
【お申し込み】ホームページ 「メニュー」→「イベント」からお申し込みください。

獨楽庵文化講座第一弾 小唄教室始まりました。

獨楽庵は日本文化に基づいた文化振興、文化創造を目指してます。まずは、まさに「市井の山居」とも称すべき茶境を生かして茶の湯文化を深めています。

一方、茶の湯にこだわらずに広く日本文化を広め、深めていきたいと考えています。その第一弾として、小唄家元 松峰照師匠の稽古場の開設を進めています。正式開講は6月の予定です。5月は体験稽古として無料で稽古を体験して頂いています。

本日、1回目の体験稽古を開催しました。稽古は、体験とはいえ師匠とマンツーマンです。師匠の唄にあわせて歌い始めると不思議に誰でも一通り歌えるようになります。小唄(江戸小唄)は日本の伝統芸能に興味のある方には最適の窓口にもなります。

次回の体験稽古は、
5月23日(木)午後1時から4時 *ご希望の時間でご予約ください。

初風炉の獨楽庵

「朝晩は冷え込み・・・」などど言っているうちに、一気に春を飛び越え初夏の陽気の東京八王子です。

獨楽庵では、ゴールデンウイークいっぱいで炉を閉じ、夏の設にかわります。そのため暫くお茶会はお休みしますが、5月20日(月)より再開します。爽やかな風に吹かれての初風炉にいらっしゃいませんか。

5月、6月は以下の日に空きがございます。
【5月】21日(火)、29日(水)、30日(木)、31日(金)
【6月】 1日(土)、21日(金)、22日(土)、23日(日)、29日(土)、30日(日)

お申し込みはこちらからどうぞ。

粽(ちまき)

5月5日は楚の詩人であり政治家でもある屈原の命日(紀元前278年5月5日)。
秦の諜略に踊らされる楚の懐王を諌めるものの聞き入れられず、滅び行く愛する祖国・楚を儚み汨羅江に入水し自ら命を絶ったといいます。屈原を愛した楚の人々は屈原の亡骸が魚に食べられないよう、米や卵、さらには魚を酔わすために酒を投げ込んだといいます。後に米は葉に包まれ蒸されたものに変化しました。これがチマキの起源です。
花入は宗徧流10世家元四方斎宗匠手造りのちまき花入。