自在

炉に釜を釣る際に二つの方法があります。一つは鎖。もう一つは、竹の「自在」を使う方法です。竹の自在は宗徧好みですが、使用に際しては条件があります。

宗徧流流祖・山田宗徧が著した茶道指南書『茶道便蒙抄(さどうべんもうしょう)』によれば、まず年齢は50歳以上。主たる師の許しを得て使う。と、あります。また、中柱がある茶室では使用ないという条件があります。

獨楽庵は、太柱が目を引きますが、この柱は床柱であって中柱ではありません。条件クリア。私は現在63歳ですので、年齢制限もクリア。後は、師匠。いまの師匠は家元ですので、家元に願ってお許しを頂かなければなりません。☜ここが一番の難関か。

来月の稽古に実物を持参して、極めて頂いた上でお許しを頂こうと思います。

今秋、もし自在が掛かっていなかれば、家元から「まだ早い」と諭されたとご理解ください。

伊勢神宮へ

今週末は獨楽庵を休館にして、伊勢に来ています。伊勢神宮で行われる、茶道宗徧流家元献茶式に参列するためです。金曜日の午前中に家を出て、JR、新幹線、近鉄線を乗り継いで午後2時過ぎに宿泊先である神宮会館に到着。3時からは会議。その後は、全国から集まった門人との交流タイム。

6時半からは神宮会館のダイニングで家元も列席されての食事会。茶席を担当する中京地区の各支部長から、翌日の茶会への意気込み表明があり、家元教授の音頭で手締めしてお開き。その後は11時近くまで会議。まさに、会議漬けの一日でした。

翌日は、9時に宇治橋に集合。まだ開店前のおかげ横丁は人影もまばら。昼間の喧騒が嘘のようです。9時20分頃、家元到着。神職に導かれて内宮内の神殿を巡り、最後は垣内で参拝。10時半からは神楽殿にて家元献茶式。

その後は、散会して濃茶席、薄茶席、立礼席、点心席をまわるのですが、今回は数週間前の膝関節の剥離骨折のダメージケアで正座を控えめにするため茶席はまわらず、おかげ横丁の伊勢角直営店でByond The Pacificというラガーを飲んで帰宅の途につきました。

来週の獨楽庵は、金曜日の三名のお客様をお迎えして獨楽庵茶会。風炉はこれでお終いになります。急いで炉の支度を済ませて、11月3日(祝)には、開炉後最初のお客様をお迎えします。口切りをするわけではありませんが、待ちに待った開炉ですで、”多少は”お目出た気分を表現できればと思っています。

カレンダー更新

2026年2月のカレンダーを公開しました。あわせて2026年1月までのカレンダーを更新しました。

今後のイベントの予定
◾️ 獨楽庵風大寄せ茶会「第三回倶楽茶会」 2025年12月21日(日) 専用ページへ
◾️ 月釜
 11月9日(日)、12月13日(土)、1月10日(土)、2月14日(土)専用ページへ