炉開き

厳しい残暑・・・と言い続けてきましたが、気がつけば陽気はしっかりと秋に向かっているようです。あれだけ酷暑日が続いても、四季がなくなることはなく。日本を取り巻く自然の懐の深さに感謝。

今年の11月亥の日は7日です。利休曰く、「上手は炉を長く、下手は風炉を長く」。炉を早く開く身ではないことは重々承知しておりますが、それはそれ。今年は、11月7日に炉を開くことにいたしました。11月は言わずと知れた「茶人の正月」、口切りや炉開きを祝い華やかな茶事、茶会が催されます。

獨楽庵では、特別な趣向は考えておりませんが、それでも多少はお祝い気分でいつもの「獨楽庵茶会」を催したいと思います。

どうぞ、お誘い合わせのうえご来庵くださいませ。

小間を使った獨楽庵茶会

現在、獨楽庵茶会は懐石を楓の間(八畳座敷)で、続き薄茶を小間(夏の間は楓の間)で行っています。今季は、変化を持たせるため、懐石も小間でお出しし、より本来の茶事に近づけたいと企てています。

現在はサロン(ソファ席)にお招きしてご挨拶の後、楓の間に移動して頂いていますが、これもサロンを寄付にし、露地の腰掛でお待ちいただき、亭主迎え付から始めようと思います。そして、一汁三菜の懐石後中立。室礼を変えて後座入り。濃茶と薄茶をお楽しみ頂こうと思います。そのためには、小間席の勝手の設備を見直さねばならず少々時間を頂きますが、年内に実現できればと存じております。

茶事のすすめ

茶事をなさりたいお茶人は多いと思いますが、自宅に茶室がない、道具が揃わない等々の理由で諦めていませんか?獨楽庵は、そのような会員様に茶苑を貸出しています。正会員(B)は、そのようなお茶人のための会員種別です。会員になられますと、年に一回獨楽庵全域を占有してご利用頂けます(会員特典)。

先日も、若い会員様が3名のご友人をお招きし茶事をされました。サロン(ソファー席)を寄付に。楓の間(八畳座敷)で点心を。点心は、お弁当の配達をご利用になりました。中立後、濃茶席は不詳私が船越席で3名のお客様と亭主様をおもてなし致しました。もう一度中立していただき、薄茶席は楓の間に戻って。床はご亭主ご持参のお軸から花の向掛けに変えられ、手前座には鉄風炉、大板中置きと季節の設に。ご亭主自ら点前されお客様をおもてなしされました。薄茶は所望されれば何度でも・・・を実践なさり、お友達との会話を楽しまれました。

今回、ご亭主様はほとんどのお道具を持参なさり、大変なことだったと思います。獨楽庵では、このような席でご利用いただける道具を用意しておりますので、お気軽に茶事を企画なさっては如何でしょうか。全部ではないまでも、釜、風炉、風炉先、数茶碗、炉縁など大きく重いお道具は獨楽庵のものをどうぞお使いください。点心も配達を頼めますし、ゆくゆくは地元の飲食店と協力して懐石を取り寄せることも考えております。不詳、亭主も影でお手伝いいたします。

これからが茶の季節本番。何卒、ご検討くださいませ。