船越席

獨楽庵には3つの小間席があります。まず、この茶苑のシンボルである『獨楽庵』。太柱がアイコンの三畳台目右勝手です。南に向かって障子が開けており、開放的と感じる事もあります。一畳台目向板席は極小の茶の湯空間。三方が障子で開けているので、意外に開放的に感じるかもしれません。

もう一つは、『船越席』。三畳台目左勝手。潜、中柱、釣棚を備える典型的な小間席です。北側にあり、明かり取りも限られているので昼間でも電灯を消すとかなり暗くなります。これがこの席の価値かと思っています。電気による明かりに慣らされた現代人には、暗闇で過ごす経験がありません。暗闇にいると、最初は不快でも、段々と五感が研ぎ澄まされていくのを感じることができます。ここでは、この研ぎ澄まされていく感覚を味わって頂きたいのです。

獨楽庵では秋の到来とともに小間を使い始めました。もうすぐ炉開き。本格的に小間の季節になります。

秋の夜長に

ようやく秋を感じることができる陽気になりました。この時期、しみじみと秋を感じられるのはやはり夕暮れからではないでしょうか。うつろう陽の光で刻々と表情を変える庭をながめ、やがて夜の帷がおりると、灯りがとても愛おしく感じられます。

獨楽庵茶会、午後の部は時間を変更いたしました。午後2時から5時の間でご都合のよろしい席入時刻を選んで頂けます。5時に席入されますと、中立の頃には陽も暮れ灯篭や行燈に火がともりより深く秋の気配を感じていただけると思います。

夜咄茶事ではございませんが、暗い露地を手燭を持っての雁行もいかがでしょうか。

「獨楽庵茶会」午後席の時間変更

獨楽庵茶会は、午前(11:00席入)と午後(14:00席入)の予約を受けていましたが、午後席の時間を変更いたします。

11月1日より、午後席は14:00〜17:00の間でご都合のよろしい席入時刻を選択できるようにいたします。14:00時に席入ですと、「飯後の茶事」に準じる形になります。17:00に席入ですと、懐石が済んだあたりで日没となります。行燈を灯した露地を手燭を持って進んで頂きますので、「夜咄」の風情を味わうことができると思います。

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2025年1月のカレンダーを投稿しました。ご確認くださいませ。