いよいよ小間のシーズン

八王子は10月になって俄かに秋めいてきました。日中の気温は20度前後。朝晩は肌寒いほどです。つい数週間前までは、「暑い暑い」と残暑を恨めしく思っていたのですが、人間というのは勝手なもので、半袖が恋しく思えることもしばしば。

さて、獨楽庵では今日から小間を使い始めました。まずは、三畳台目左勝手の船越席から。この席は北側に作られているので日中でも日差しが限られていて、このシーズンには最適です。いつものようにライトを消して、蝋燭でお客様をお迎え。

そうこうしているうちに、炉開きです。利休は、上手は炉の時期を長く、下手は風炉の時期を長くと説いたそうな。貴人を迎えべく準備の整った少庵の茶室に忍びこみ、少庵のし腕前に感心しつつもわざと炉壇に傷をいれて帰ったとか。少庵はやむなく風炉でおもてなし。たいそう感心されたとの逸話を聞いたことがあります。

いつ炉を開くか。下手は思案のしどころです。

小間へ〜炉開き

あれだけ暑い暑いと閉口していたのに、肌寒さを感じる陽気になると、ふと夏の暑さが恋しく思えてしまいます。人は勝手なものですね。

永遠に続くかと思われた残暑も、ようやく出口が見えてきたようです。天気予報とにらめっとしながらできるだけ早く小間席を使うようにしたいと思っています。日中の気温20度が目安になるでしょうか。

そうこうしているうちに11月。待ちに待った茶人の正月です。口切りをすることは出来ませんが、11月は開炉らしく、普段と違って少々華やかな席にできればと思っておりますが・・・。

第一回 桑美会(そうびかい)開催中

古美術・藤本洋子氏による江戸時代の書画と茶道具展。

会期 10月2日(水) 正午〜17時
   10月3日(木) 11時〜17時
   10月4日(金) 11時〜16時

会場 獨楽庵
   〒192-0063 東京都八王子市元横山町1-14-9
   TEL. 042-633-1963、09032354127(亭主携帯)

*観覧無料。予約不要。お気軽にお出ましください。