謹賀新年

令和6年が始まりました。みなさま良い新年を迎えられましたことと存じます。

桑都茶寮「獨楽庵」は、元旦からお客様をお迎えしました。超多忙なお客様、ゆっくりできるのは正月しかないとのことで、本日お迎えすることができました。

今年は、茶寮獨楽庵の支柱である三畳台目席「獨楽庵」を機会を見て使っていこうと思っています。この「獨楽庵」、右勝手(逆勝手)であることから慣れが必要です。それでいつまでも遠ざけていては価値がありませんので、思い切って使うことにします。まだ、ぎこちない点前ですが、早晩スムーズにできることでしょう。

正月は、従来からの体験茶会を継続します。加えて、友の会会員様向けの「新春茶会」を開催します。本格的な茶事とはいきませんが、一献に続いて、濃茶と薄茶を召し上がっていただきます。準備ができれば、濃茶は獨楽庵で、薄茶は広間でと趣向を変えておもてなししたいと考えています。友の会会員様には、近々ご案内をお送りします。奮ってご参加ください。お待ちしています。

令和6年も、体験茶会を継続しながら、茶の湯の楽しさを広めていきたいと考えています。加えて、小中学校の体験授業の受け入れ、学校茶道部のお手伝いも実現したいと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

お客様

街はクリスマス。ひとりのんびりと歳暮のお客様をお迎えする準備をしています。

すると、庭に小さなお客様。狸?かと思ったら、丸々と太った猫でした。

露地の作法〜その2

茶室に限らず、日本家屋には引き戸(左右に開く戸)があります。

茶会では、まず相客が集合する部屋=寄付きに通されます。日本家屋でしたらほとんどの場合入り口は引き戸でしょう。寄り付きから露地に出て、腰掛けに至るまでに中潜り呼ばれる小さな出入り口がある場合があります。ここも引き戸です。さらに、茶室に入る際に極小の入り口から身を屈めて入ることもあります。この入口を「潜り(くぐり)」あるいは「にじり口」と呼びます。ここも引き戸です。

引き戸には一つのルールがあります。もし、引き戸が指一本強開いていたら、それは「どうぞお入りください」というサインです。もし開いていなければ、開くまで待たなければなりません。この引き戸が僅かに開けられている状態を「手掛かり」と呼びます。

水屋でお客様が席入する気配を待っていても、いつまで立っても気配がない・・・こういう時は、ほとんどの場合、亭主側の粗相で引き戸の手掛かりを忘れていたことが原因なのですが(苦笑)