本格的な夏の到来・・・のようです。しばらくは日中の気温が30度超えの予想が続いています。冷房がない時代、これほどまでの酷暑ではなかったにせよ、夏の日中の茶事は厳しかったはずです。それでも茶の湯をしたい茶人は、まだ外気温が上がりきらない朝のうちに茶の湯をすることを思い立ちました。今手言う「朝茶」です。さらに、陽が登る前に「暁の茶事」を行うことも。こうして、暑さを凌ぎつつ秋の到来を待ったわけです。
現代人の感覚からすると、「では、夜にもできるのでは?夜咄という茶事もあることだし」と迂闊に思ってしまうのですが、その思いつきは達人の一言で一掃されてしまいました。「じゃあ、やってみれば?」と。夏の夜、火を灯した茶室で何が起こるか。簡単です。虫が集まる(笑)茶の湯どころではありません。
ということで、夏は朝。獨楽庵でも「朝会」を計画しています。6時席入りで8時過ぎに終了。これなら、ギリギリ仕事に間に合うでしょう。いや、昨今はすでに6時でも暑いので、5時席入りか。手始めに、週末に開催してみようと思います。
それとは別に、現代はエアコンという文明の力があります。獨楽庵では、八畳の「楓の間」にのみエアコンが敷設されていますので、夏の酷暑の間、獨楽庵茶会は初座も後座も「楓の間」を使用します。初座と後座で茶室を変えるのが獨楽庵茶会の魅力の一つですが、夏の間はどちらも「楓の間」でいたしますこと、ご了承くださいませ。